眠る月


groschat produse vol.3
 1998年9月23日(木)~27日(日)
 阿佐谷/スタジオ・アルスノーヴァ

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データ

groschat produse vol.3

眠る月

【作】池谷なぎさ
【演出・美術・挿入歌作曲】V・銀太
【出演】池谷なぎさ/藤田洋/V・銀太

【日時】1998年9月23日(木)~27日(日)
9/23(水)-19:00
9/24(木)-19:00
9/25(金)-19:00
9/26(土)-17:00
9/27(日)-17:00
※開場は開演30分前。当日券・整理券の発行は開演1時間前より行います。

【会場】阿佐谷/スタジオ・アルスノーヴァ 
〒166-0001杉並区阿佐谷南3-37-9
[TEL]03-3391-3709

【チケット】[前売り・予約]2000円[当日]2300円
【前売・予約&問合せ】グローシャgroschat produce

【スタッフ】照明/杉本公亮◎照明操作/榊美香◎音響/青蔭佳代◎企画・製作/グローシャ
◎協力/鈴木隆/金森有基栄/河崎耕士/ラビオリ土屋/松村冬風/小川エレナ/劇団黒テント

コピー

◎コピー◎

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嘗て濁流がすべてを浚い

月だけが空のてっぺんに浮かんだ真昼の河原で

ぼくらはひたすら眠りを貪っていた

恰も死を夢みるかの如く

挨拶

◎世界の果て◎

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 これまで上演してきた殆どの脚本は、故郷を飛び出した風来坊を気取った、云ってみれば“世間知らずの青二才の世界観”を描いたものばかりだったようです。30才も半ばを過ぎようやっと故郷への愛着を言葉にすることができました。

 広大な河原は、私にとって全世界よりも果てしなく乱暴で豊かで?嘗てないほどの宝物がいっぱい埋まっていました。今はもう見る影もなく整備されてしまったけれど、私の分身はいつもあの河原のテトラッポットに潜り込み、世の中の動きなどそっちのけで、ひとり言葉遊びに熱中しているのです。

 いつまで経ってもこんがらがった頭はそれなりに愉快で、小憎らしい程傲慢ですが、幾分お付き合い願えれば、単なる泣き上戸の酔っ払いだと分かっていただけるのではないでしょうか。

池谷なぎさ

物語り

◎物語り◎

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 嘗て濁流がすべてを押し流し、果てしなく続く干乾びた河原に変貌してしまった場所に残されたテトラポット……。そこに棲み着いた三人の子供たちの透明な死への憧れと生への執着との物語に、ひたすら破滅への道を進む三人の大人達の愛と葛藤の物語が冷ややかなアイロニーと哀愁をもって交錯しながら語られていきます。
夢と現実、子供と大人、昼の月と夜の月、生と死、愛と憎しみ……。いくつものパラドックスの中に長い年月と今に生きる人々が淡々とした語り口と独自の世界観で描き出されます。